国立近代美術館 河口龍夫展の公式twitterへのエールと私見



有力ブログのネタフルでも紹介されていたように、国立近代美術館の河口龍夫展の公式twitterがスタートしたようだ。アート関係のtwitterアカウントはNPO CAT blogにしっかりまとめていただいているように結構増えてはきているが、都内の主要美術館では初めての試みではないだろうか。そういう意味でも大きなエールを送りたい。ちなみに日本の美術館の初アカウントは愛知県立美術館(去年夏)、これも最近1年間の眠りから覚めて、tweet再開されているようだ。

ただ、今回の河口龍夫展のtwitterアカウントのことを他のtweetで知って、おお、と喜んだのだが、followしようと思って、アカウントのところに行って、少しだけがっかりした。というのも今回の展覧会単体のアカウントであって、美術館自体のアカウントではなかったから。もちろん、初の試みということで、試験的にまずは展覧会単位ではじめてみようということだったのかもしれない、もしくは担当がわかれているのかもしれない、なんらかの事情があったのだろう。ただ、やっぱりこれって展覧会が12月に終わってしまえば、そのアカウントは死にアカウントになってしまう。とはいえ、URLが@KawaguchiTatsuoなので、展覧会が終わればご本人が引き継ぐとか、、、。そもそもfollowerからしてみれば、せっかくfollowしたのに、展覧会が終われば別のアカウントにfollowしなおさなければいけないから、少しfollowに躊躇してしまう。仕事柄、間違いなくfollowしなければいけないような自分でも、そういえば12月までに東京に行くチャンスはなさそうだし、よくわからないがfollowするかどうが一瞬考えてしまった。広報する側の美術館にしてみれば、せっかく12月までせっせとtweetをして、ある程度followerがたまっても、別の展覧会の別のアカウントにその全員をfollowしなおさせるのは無理だろうし、広報パワーの浪費だ。やはり国立近代美術館で一つのアカウントをとって、followerが安心して未来永劫(ちょっと大げさ?)twitter経由で情報を取れるようにしていただいたほうがfollowする側、される側双方にとってロスが少ないだろう。

そう言う意味では、愛知県立美術館は、昨年の夏の単発イベント用のアカウントだったようだが、美術館としてアカウントをとっていたので、それをそのまま再開できている。

これは、展覧会毎に、特別サイトや、特別ブログを開設することにもあてはまる。しっかり美術館のサイトの内部にこれらをうまくとどめておかないと、せっかくそのサイトをブックマークしている人や、ブログのRSS購読者を展覧会毎に集めては失いを繰り返すのは勿体ない。最悪なのは、企画展が終わったら、特別サイトが無くなってしまうケース。せっかく予算をかけてつくったコンテンツをインターネット上においておかないなんて、、、。

なんだかネガティブなトーンになってしまったが、基本姿勢として、美術館がtwitterを始めることはすばらしいと思う。どんどん美術館の中の皆様にはどんどんつぶやいていただきたいし、新しいやり方にチャレンジして、アートと社会との間のコミュニケーションをどんどん創出していっていただきたい。

よく、デザインは社会に解答を与える物で、アートは社会に問いを投げかける物だみたいな言い方がされる。アートを保存する場、アートが起こる場としての美術館、アートそのものから投げかけられる社会への問いを拡声する場としての美術館にとって、ウェブやtwitterはそれを直接問いかけられるすばらしいツールだと思うので、どんどんこれらを利用してまだまだアートに偏狭な社会にどんどん働きかけをおこしてほしい。

アート/twitter関係の過去記事
アート広報にtwitterを!
MOMAのtwitterアカウントはダマテンではじまった。





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