The Affordable Art Fair 2008にいってきた



今日の夕方、The Affordable Art Fair 2008(手の届くアートフェアとでも訳せるのかな)というアートフェアのプレビューに行ってきました。価格帯が$100から$10,000ということで、世界中のトップギャラリーが集まる所謂アートフェアーとは違って、割りと和気あいあいとしていて、、、と書きながら、これって、基本的には自分が今年の4月に関わった101 TOKYOの価格帯とほぼ同じだなと気がついた。よく考えたら、日本の多くのコンテンポラリーの作品はほぼここの価格帯に入るんじゃないだろうか。NY以外にも世界6都市で開かれているそうだが、NYにでているのはアメリカのギャラリーがやはり多かった。作家も、ギャラリーもそれほど有名という訳ではなく、作品の質もピンキリである。そう考えたら、日本のコンテンポラリーアートは絶対に割安だろうと思う。

とはいえこのアートフェアーの特色は、良くも悪くもカジュアル感だ。ポスターに使われているイメージも、安い中華テイクアウトの包装ボックスやコーヒーのテイクアウト用のカップを使っておしゃれに仕上げ、肩肘張らない雰囲気作りで、それほど日頃アートになじみがなさそうな若いお洒落ビジネスマン、ウーマン的な人たちが会社帰りにちょっと寄って買い物していくという感じ。


フェア会場内には、ラッピングコーナーがあって、洋服でも買うように、とても幸せそうな顔をした人々が、ペインティングや、小規模な彫刻作品をブースからここまで手で運んできて、係の人と簡単に梱包してそのまま家にもって帰っていく。みんなうれしそうで、会場の周辺には、丸めたドローイングやキャンバスを持って帰る人々の姿が目立つ。ちょっと高めのポスターを買う感覚で、なんというかニューヨークのアートマーケットの層の厚さというか、間口の広さを感じた。作品を眺めて少しがっかりしていた自分が、なんだか毒されているような気さえした。

日本にだって、「夏になったから床の間に新しい掛け軸でも買おうか。」そういう気分は自分の親の世代にはあまりないが、祖父母の世代にはあったんじゃないかというのがふと頭をよぎった。

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