東京でのレクチャーと執筆を少し
はっと気がつくと自分のブログが最後に更新されたのは去年の8月とは。本当にブログの体をなしていない。
マイルで行くしかなく、いい時期に飛行機のチケットが取れないという消極的な理由で年末年始に1ヶ月以上日本にいたのだが、その際に大小含めて4つのレクチャーをさせていただいたので、そのことと、今年に入って2つ文章を書かせてもらったことなど。
-CAMP 現在のアート<2010>「2010年のニューヨークアートシーンを僕なりに振り返って」@ 3331 Arts Chiyoda (December 22, 2010)
CAMPとして恒例になっているらしい企画で、年末にその年を10人以上のアート関係者が振り返る長時間トークに呼んでもらった。ニューヨークで展覧会を見ている身として、2010年なんとなく目立った傾向のようなものを話した。詳しくは後述。12人の最後ということで時間をオーバーしてしまい、みなさんにかなり突っ込まれる。4時間のトーク後、すでに終電はなく、2次会でとても久しぶりに甘太郎的なチェーン居酒屋で朝まで。2次会含めてとても楽しかった。
- 「2010年のニューヨークアートシーン」@ 前橋市立美術館準備室 (January 19, 2011)
学芸員の住友さんが主体になって準備している前橋市立美術館予定地を見学ついでに、トークでもということで、前橋を中心に活動しているアーティストやデザイナーなどのみなさんにアートビートの活動と、CAMP同様ニューヨークの2010年アート的傾向のようなものを話した。前橋は県庁所在都市で市立美術館がない最後の都市だそうだ。建物を建てるのではなく、デパート跡地をリノベーションして美術館になるという今風のやり方。鈍行で2時間弱ということで、午後に東京を出て、10時半頃の終電で帰ってきた。
- 第四回MCDN定期勉強会「アートとWEBサービスの最新動向」@ 慶応義塾大学三田キャンパス (January 20, 2011) 【実施報告】、 Togetterまとめ
慶應でアートマネジメントを教えていらっしゃる岩渕先生と、修士の山本さんが中心になって立ち上げたMCDN=Museum Career
Development Networkの第四回で話させていただいた。この勉強会の趣旨からも美術館やその周辺についての話が多いそうだが、少し話題を広げさせていただいて、ここのところ急に増えていたアート関連のウェブサービススタートアップの動向について話をさせていただいた。TABで新しく出したiPhoneアプリのMuponも東京の美術館への客の誘導チャネルの一つとして事例紹介させていただいた。
- 東京芸術大学芸術情報特論 「東京とニューヨークのアートシーンを眺めて」@ 東京芸術大学上野校地総合工房棟 (January 21, 2011)
最後は、藝大にて芸術情報特論という授業の一コマを担当させてもらった。その授業全体を受け持つ城さんに以前声をかけていただいたのがやっと実現。これまたアートビートの活動と、2010年ニューヨークでのなんとなく目立った傾向についての話をした。学生が中心ということもあり、アートビートを始めたころの話を中心に。上野キャンパスの中にある不忍荘という日本家屋を3部屋の旅館に改築したものに1週間泊めてもらい、大学内に寝泊まりするというとても楽しい経験をさせてもらう。
以上4つだが、そのうち3つはアートビート設立秘話的なものプラス2010年のニューヨークのアートシーンの傾向について話したのだが、具体的には、「Anthropology的(文化人類学的)」「パフォーマンス」「ポーランド」「ソーシャルワーク」という4つのキーワードを挙げて、それぞれ4,5人のアーティストをスライドで紹介した。名前を挙げておくと、Anthropology的: Huma Bhabha, Matthew Monahan, Matthew Day Jackson, Joanna Malinowska、パフォーマンス: Marina Abramovic, Tino Sehgal, gelitin, Bruce High Quality Foundation, Aki Sasamoto、ポーランド: Monika Sosnowska, Wilhelm Sasnal, Jakub Julian Ziolkowski、ソーシャルワーク: #class(展示), #TheSocialGraph(展示), Lush Life(展示), Terence Koh。
慶應では、ちょうどヴァーチャルフェアであるVIPが大注目されていたこともあり、VIPや、その他アメリカでどんどん出てきているアート関連のウェブサービススタートアップの紹介をした。詳しくはMCDNの実施報告と、レクチャー中のみなさんのtwitterをまとめたTogetterを読んでいただくのがいいが、旧来の広告収入中心のメディア型ではなく、ショップ型であったり、サブスクリプションベースのアーティストカタログサイトなどが数種類でてきており、どれもはじまったばかりでどれが上手く行くか誰にもわからないが、広告を見込むビジネスは一つも入っていない。急にこれらのサービスが増えている背景の一つに、90年代に金持ちになった金融系の人がアートを買い始め、中にはギャラリーをはじめたような人がでてきたように、なんらかのITベンチャーでお金持ちになったIT系の人たちの一部がアートを買い始め、その中から、アートマーケットの閉鎖性やIT化の遅れをビジネスチャンスと見て自分でサービスをスタートする例が多いということがあるというような話もした。
さて、執筆としては、下記の2つの記事を最近書かせていただいた。
- Na+ Issue #1 P6 「日本のアートを世界に」
上記CAMPの井上さんや女子美で教える杉田さん、キュレーターの崔敬華さんなどが中心になって立ち上げた”芸術生産に関わる人々が「ナショナリズム」について考えるためのタブロイド紙『Na+』”。お固い表題で、最初は本当に筆がすすまなかったが、結局自分が日々行っていることに引き寄せて書くことでなんとか締切りを大幅にオーバーしながらも書くことができた。
- 美術手帖 2011年3月号 P233 「世界初のオンラインアートフェア」
話題になっていたVIPアートフェアについて、フェア後にニューヨークのいくつかの参加ギャラリーにインタビューをして、他のプレスなども参考にしながらまとめた記事。はじめて美術手帖に執筆。
マイルで行くしかなく、いい時期に飛行機のチケットが取れないという消極的な理由で年末年始に1ヶ月以上日本にいたのだが、その際に大小含めて4つのレクチャーをさせていただいたので、そのことと、今年に入って2つ文章を書かせてもらったことなど。
-CAMP 現在のアート<2010>「2010年のニューヨークアートシーンを僕なりに振り返って」@ 3331 Arts Chiyoda (December 22, 2010)
CAMPとして恒例になっているらしい企画で、年末にその年を10人以上のアート関係者が振り返る長時間トークに呼んでもらった。ニューヨークで展覧会を見ている身として、2010年なんとなく目立った傾向のようなものを話した。詳しくは後述。12人の最後ということで時間をオーバーしてしまい、みなさんにかなり突っ込まれる。4時間のトーク後、すでに終電はなく、2次会でとても久しぶりに甘太郎的なチェーン居酒屋で朝まで。2次会含めてとても楽しかった。
- 「2010年のニューヨークアートシーン」@ 前橋市立美術館準備室 (January 19, 2011)
学芸員の住友さんが主体になって準備している前橋市立美術館予定地を見学ついでに、トークでもということで、前橋を中心に活動しているアーティストやデザイナーなどのみなさんにアートビートの活動と、CAMP同様ニューヨークの2010年アート的傾向のようなものを話した。前橋は県庁所在都市で市立美術館がない最後の都市だそうだ。建物を建てるのではなく、デパート跡地をリノベーションして美術館になるという今風のやり方。鈍行で2時間弱ということで、午後に東京を出て、10時半頃の終電で帰ってきた。
- 第四回MCDN定期勉強会「アートとWEBサービスの最新動向」@ 慶応義塾大学三田キャンパス (January 20, 2011) 【実施報告】、 Togetterまとめ
慶應でアートマネジメントを教えていらっしゃる岩渕先生と、修士の山本さんが中心になって立ち上げたMCDN=Museum Career
Development Networkの第四回で話させていただいた。この勉強会の趣旨からも美術館やその周辺についての話が多いそうだが、少し話題を広げさせていただいて、ここのところ急に増えていたアート関連のウェブサービススタートアップの動向について話をさせていただいた。TABで新しく出したiPhoneアプリのMuponも東京の美術館への客の誘導チャネルの一つとして事例紹介させていただいた。
- 東京芸術大学芸術情報特論 「東京とニューヨークのアートシーンを眺めて」@ 東京芸術大学上野校地総合工房棟 (January 21, 2011)
最後は、藝大にて芸術情報特論という授業の一コマを担当させてもらった。その授業全体を受け持つ城さんに以前声をかけていただいたのがやっと実現。これまたアートビートの活動と、2010年ニューヨークでのなんとなく目立った傾向についての話をした。学生が中心ということもあり、アートビートを始めたころの話を中心に。上野キャンパスの中にある不忍荘という日本家屋を3部屋の旅館に改築したものに1週間泊めてもらい、大学内に寝泊まりするというとても楽しい経験をさせてもらう。
以上4つだが、そのうち3つはアートビート設立秘話的なものプラス2010年のニューヨークのアートシーンの傾向について話したのだが、具体的には、「Anthropology的(文化人類学的)」「パフォーマンス」「ポーランド」「ソーシャルワーク」という4つのキーワードを挙げて、それぞれ4,5人のアーティストをスライドで紹介した。名前を挙げておくと、Anthropology的: Huma Bhabha, Matthew Monahan, Matthew Day Jackson, Joanna Malinowska、パフォーマンス: Marina Abramovic, Tino Sehgal, gelitin, Bruce High Quality Foundation, Aki Sasamoto、ポーランド: Monika Sosnowska, Wilhelm Sasnal, Jakub Julian Ziolkowski、ソーシャルワーク: #class(展示), #TheSocialGraph(展示), Lush Life(展示), Terence Koh。
慶應では、ちょうどヴァーチャルフェアであるVIPが大注目されていたこともあり、VIPや、その他アメリカでどんどん出てきているアート関連のウェブサービススタートアップの紹介をした。詳しくはMCDNの実施報告と、レクチャー中のみなさんのtwitterをまとめたTogetterを読んでいただくのがいいが、旧来の広告収入中心のメディア型ではなく、ショップ型であったり、サブスクリプションベースのアーティストカタログサイトなどが数種類でてきており、どれもはじまったばかりでどれが上手く行くか誰にもわからないが、広告を見込むビジネスは一つも入っていない。急にこれらのサービスが増えている背景の一つに、90年代に金持ちになった金融系の人がアートを買い始め、中にはギャラリーをはじめたような人がでてきたように、なんらかのITベンチャーでお金持ちになったIT系の人たちの一部がアートを買い始め、その中から、アートマーケットの閉鎖性やIT化の遅れをビジネスチャンスと見て自分でサービスをスタートする例が多いということがあるというような話もした。
さて、執筆としては、下記の2つの記事を最近書かせていただいた。
- Na+ Issue #1 P6 「日本のアートを世界に」
上記CAMPの井上さんや女子美で教える杉田さん、キュレーターの崔敬華さんなどが中心になって立ち上げた”芸術生産に関わる人々が「ナショナリズム」について考えるためのタブロイド紙『Na+』”。お固い表題で、最初は本当に筆がすすまなかったが、結局自分が日々行っていることに引き寄せて書くことでなんとか締切りを大幅にオーバーしながらも書くことができた。
- 美術手帖 2011年3月号 P233 「世界初のオンラインアートフェア」
話題になっていたVIPアートフェアについて、フェア後にニューヨークのいくつかの参加ギャラリーにインタビューをして、他のプレスなども参考にしながらまとめた記事。はじめて美術手帖に執筆。
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