アメリカのアートコレクター予備軍(日本も?)
The Contemporariesという会員制アートクラブ(片仮名にするとなんだか怪しいが)というのがあるそうだ。ハーバードのビジネススクール出の2人のアート好きが2003年に始めたそうで、招待制、今や正メンバー500人、準メンバー3500人にもなるそうで、20代後半から30代の若いプロフェッショナル(弁護士、投資銀行員、その他ビジネスマン)がアートに親しみ始める場の提供をするメールベースのクラブのようだ。コレクターを招いてのレクチャーや、ギャラリーツアー、パーティー、メンバー向けオークションなどを企画してメールで参加を呼びかけ、参加希望の人は予約をして現場にくるという単純なクラブだが、参加費$100くらいの企画もとても盛況のようだ。主催側がアートのプロではなく、同じような世代の愛好家であるということで、美術館などの会員になるよりも敷居も低く参加しやすいということだ。上記サイト内右のWall Street Journalの記事が分かりやすくて面白い。
ここでよくある、アメリカには若い人にまで金持ちでアート好きの人がいていいなあ、それに比べて日本は、、、と言ってしまえばそれまでだが、The Contemporariesの参加者と同じような想いを持った人って、もしかしたら日本にも相当数いるんではないだろうか、なんとなくとっかかりがないけれども、美術館に行って作品鑑賞するだけでは物足りないとか、もっと単純に、車の次に何買おうかななんて思っているような若いプロフェッショナルの方々。どなたかいかがですか?こういう企画。雑誌だってアート特集の方が売れる時代だそうだし。
アート業界の人がこれを企画するとなんだか広がりが無くって、胡散臭くなってしまうんだろうけれど、愛好者の立場の人がカジュアルにうまく企画するととてもスムーズに行くような気がする。日本のギャラリーも、オークションハウスも、美術館もこういう企画はウェルカムだと思う。
今の日本のアートシーンは本当にちょっとしたことでがらっと雰囲気が変わるような気がしている(とても直感的に)。アート業界内だけで回ってしまって、なかなか発生してこなかったアート関係者と"積極的アート愛好者/コレクター予備軍”(単純な美術館来場者ではない)の間のコミュニケーションが生まれ始めることで正のスパイラルが一気にまわるかもしれない。そして大事なことは、こういうことがもしおこれば単純に経済的なパワーがアートシーンにもたらされるだけでなく、付随して政治的なパワーにもつながるはずだということだ。
もっと単純に言えば、学生時代の友人をアート関係のイベントに気軽に誘える時代が来そうだ(来るかもしれないだけか?)ということ。The Contemporariesのことをよく知っている友人によれば、実際には、彼氏/彼女を探しにきている人も多いらしい。アートのおかげで日本の婚姻率/出生率があがって、アート愛好者が増えるなら最高だ。
ここでよくある、アメリカには若い人にまで金持ちでアート好きの人がいていいなあ、それに比べて日本は、、、と言ってしまえばそれまでだが、The Contemporariesの参加者と同じような想いを持った人って、もしかしたら日本にも相当数いるんではないだろうか、なんとなくとっかかりがないけれども、美術館に行って作品鑑賞するだけでは物足りないとか、もっと単純に、車の次に何買おうかななんて思っているような若いプロフェッショナルの方々。どなたかいかがですか?こういう企画。雑誌だってアート特集の方が売れる時代だそうだし。
アート業界の人がこれを企画するとなんだか広がりが無くって、胡散臭くなってしまうんだろうけれど、愛好者の立場の人がカジュアルにうまく企画するととてもスムーズに行くような気がする。日本のギャラリーも、オークションハウスも、美術館もこういう企画はウェルカムだと思う。
今の日本のアートシーンは本当にちょっとしたことでがらっと雰囲気が変わるような気がしている(とても直感的に)。アート業界内だけで回ってしまって、なかなか発生してこなかったアート関係者と"積極的アート愛好者/コレクター予備軍”(単純な美術館来場者ではない)の間のコミュニケーションが生まれ始めることで正のスパイラルが一気にまわるかもしれない。そして大事なことは、こういうことがもしおこれば単純に経済的なパワーがアートシーンにもたらされるだけでなく、付随して政治的なパワーにもつながるはずだということだ。
もっと単純に言えば、学生時代の友人をアート関係のイベントに気軽に誘える時代が来そうだ(来るかもしれないだけか?)ということ。The Contemporariesのことをよく知っている友人によれば、実際には、彼氏/彼女を探しにきている人も多いらしい。アートのおかげで日本の婚姻率/出生率があがって、アート愛好者が増えるなら最高だ。
大変、興味深く読ませて頂きました。
ReplyDeleteコレクター的な感覚、アート作品を購入するという感覚が日本にはまだまだ定着していないように
感じます。
ただ、やはり、値段に関係なく、アートを購入するという行為はとても意味のあることだと思います。
作り手も嬉しいし、オリジナル作品の良さ、存在感というのは確実に有ると思います。
生活空間、デザインだけでなく、もっと一般的に生活の一部にアートがなれるのであれば、
色々な可能性も出てくるかもしれませんね。
現在、雑誌のアート特集セールスが好調なことにも大変、勇気付けられます。
アートを通じた人の交流、何かの発展、社会への貢献、と言葉に書いてしまうとあまりにも単純ですが、そのpotentialはきっとあると信じております。
私の友人で医者をやめて国際ビジネスマンになった男(美術に興味はあるが美術館に行くことはめったにない)を101Tokyoのオープニングに連れて行ったら、いたく感動してすっかりアートファンになってしまいました。コレクターになりたい、とも言っています。美術館よりも、ああいった「面白そうな物が買えて、様々な国籍/色々な世代の面白そうな人がいる」という雰囲気に非常に興味を覚えたようです。
ReplyDelete残念ながら、男性はなかなか新しいコミュニティに入ってこない傾向ありますが、ひとたびきっかけがあれば変わるというのは同意見です。どちらかというと女性の方が感度が高くフットワークも軽いように思います。
アメリカではどうなんでしょうか。
今OZマガジンという女性誌で「アートの旅」という特集をやっていますが、ここでは美術館とコンテンポラリー系のギャラリーを並列的に紹介しています。これって意外と画期的なのではないかなと思います。
>hiroKさん
ReplyDeleteアメリカでもアート作品を買う人は普通の人という訳ではなく、やはり高所得者です。日本でも”定着”という感じにはならないかもしれませんが、少しずつ変わってきているようですよ。
>sakutaさん
お久しぶりです。いいことを聞きました。アート業界で働いている人を見ると女性が圧倒的に多いような気がしますが、オープニングなどに来ている人を見ると男女一緒くらいじゃないですかね。今や美術館、アートセンター、ギャラリーの違いってなんだって言われると、作品売ってるかとかコレクション作品かどうかとかで、その場でのアート鑑賞体験には本質的には違いが発生しないですよね。