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New MuseumのBlock Party

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先日の 美術館での写真撮影についての記事 は、多くの方にRetweetしていただき、またはてなブックマークを通じてすごい数の方に読んでいただけたようで、とてもありがたい。日本の美術館のコレクションについて、そもそも展覧会の写真撮影についてまだまだ書きたいことはあり、今後少しずつ折りをみて書いていこうと思う。 今日は少しローキーな話題。昨日は日曜日ということもあり、先週丁度展示がかわったばかりということもあり、そして何より近所の公園でBlock Partyとしているということを誰かのtweetで知って、 New Museum に行ってきた。新しい展示は、どれも割と政治的で、どれもうまくまとまっているいい意味でNew Museumっぽくなく大人な展示。 Block Partyというのはアメリカで週末によく行われる地域密着型のパーティーで、語源的にはあるブロック、ストリートを車両通行止めにして、そこで屋台を出したり音楽をかけたりして近所の人が楽しむというようなもの。今回のNew Museumのものはストリートではなく、近くの公園の一部で行われていた。行く前はNew Museumのパーティーだからまたオシャレ系のものかと思いきや、上記写真のとおり、野外にテントをはって、いわゆる普通の人々が行き交い、主に子供向けのワークショップをやっている、かなりローキーなもの。子供達は紙で王冠を作って、公園から美術館へのパレードに参加する。夏の日差しの下でも彼らは大喜びで作っている。また、地元の人にもっと美術館に来てもらおうと、このパーティーに立ち寄った人には手の甲にスタンプを押して、無料で美術館にも入れるようになっている。となりの公園では中国系の地元パーティーが行われていて、おじさんやおばさんがカラオケをしている。 美術館は、近視眼的に、今、お金を落としてくれる人々をターゲットにしたイベントが多いが、長期的な視野に立って、未来を背負う子供達、そしてまずは近所の人達を美術館にできるだけ誘い込もうというこのような地に足がついたイベントも必要なことだろう。まあ不景気で予算がカットされてということもあるかもしれないが、世界的に活躍するキュレーター達もインターン達に混じって、人々に水を配ったり、子供達と紙を切ったりしているのも、単純にいい光景だと思う。 Museum Management And ...

美術館での写真撮影について(森美術館のアイウェイウェイに触発されて)

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森美術館のアイウェイウェイ展 がクリエイティブコモンズのライセンス「 表示-非営利-改変禁止 2.1 日本 」を採用し、館内での写真撮影を認めたというニュースを確かtwitterで知って、単純に喜ばしいことだと感じた。 例えば、西日本新聞にはこう出ている。 「展覧会の撮影できます 東京・森美術館が試み」 日本を代表する現代美術館として知られる東京・六本木の森美術館は24日、25日に開幕する中国の著名アーティスト艾未未(アイ・ウェイウェイ)さんらの展覧会で、観客の写真撮影を許可する取り組みを試験的に始めると発表した。国内の美術館では非常に珍しい試みで、著作権をめぐる議論に一石を投じそうだ。  森美術館によると、撮った画像は加工せず、非営利目的で使う-などの条件で、誰でも撮影できる。著作権の柔軟な運用を目指す米国の運動「クリエイティブ・コモンズ」の仕組みを採用した。  国内では、所蔵作品展の撮影を認める美術館が一部にあるが、外部から作品を借用する企画展の撮影は、著作権の問題などからまず認められない。南条史生・森美術館長は「日本の美術館は少し厳しすぎる。知的財産をもっと創造的に使える条件をつくりたい」と話した。 このような記事に対して、ある美術館に勤める学芸員の友人がtwitterで、「今回のアイウェイウェイが話題になるにあたって、日本の美術館では写真撮影が海外に比べて、あまり認められていないという風潮は正しくないという旨(このtwitterを取り上げるにあたって僕はとてもありがたかったし、好意的に取り上げているつもりだが、本人に確認をとってないので、個人を特定できないように内容を意訳した。)」のつぶやきをしていて、1年ほど前の客観的ですばらしいあるブログ記事「 本当に館内での写真撮影ができないのは日本の美術館だけなのか 」を紹介していた。僕も今回はじめてこの記事を読んで、とても驚いた。この記事は全文をていねいにしっかり読んでいただきたいが、記事でのざっくりとした結論では、 つまり、こういうことだと思います。 * 欧米では著作権の明らかに切れている(作者の死後70年経っている)作品を中心的にコレクションしている美術館はそのギャラリーを基本的に撮影可にしている。 * 所蔵している作品でも、著作権のきれていない=作者の死後70年経っていない作品を中心にコレクシ...

チェルシーの25丁目が韓国アート街化

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チェルシーだけでなく、ニューヨーク中でそれなりの数のギャラリーが閉まったが、そのあとにどんどん新しいギャラリーもできる。今日、夏休みに入る前のチェルシーを少し見て回って、25丁目に、Doosan Galleryが新しくできているのをみて驚いた。 この25丁目には、一昨年、去年と立て続けに、 Arario Gallery 、 Gana Art Gallery と2つの大きな韓国ギャラリーができたが、さすがに今年は不景気で進出はないと思っていたら、3軒目のギャラリーができたわけだ。このストリートには、マルボロ、ハイム&リード、ボルトラミなど大きなギャラリーが1階にあるが、それらに負けない勢いで3つも大きな韓国系のギャラリーができた。Doosanは日本でいう三菱のような巨大企業複合体で、その支援を受けた非営利のアート施設で、同じビルの上階に韓国の若手ー中堅アーティストをレジデンスさせて下で展覧会をすることでNYで韓国のアーティストをプッシュしていくようだ。現在は、Ararioが取り扱うHyungkoo Leeという2007年にベニスの韓国パビリオンに出ていた作家、Suejin Chungというペインティング、ドローイングの作家、そして以前森美術館でも展覧会をおこなったChoe U Ramの3人がレジデンスで来ていて展覧会をやっている。しっかりコンテンポラリーの一線級が選ばれてきているあたり教科書通りですばらしい。コマーシャルギャラリー、大企業の下の非営利組織が韓国という名の下でしっかりスクラムを組んでニューヨークでアーティストを売り込んでいるというのはすばらしい。 日本のコマーシャルギャラリーの皆さん、大企業のみなさんいかがですか?日本のコンテンポラリーアートをニューヨークで売り込みませんか? 現代アートビジネス (アスキー新書 61) posted with amazlet at 09.07.23 小山 登美夫 アスキー・メディアワークス 売り上げランキング: 18891 Amazon.co.jp で詳細を見る アート・インダストリー―究極のコモディティーを求めて (アーツアンドカルチャーライブラリー) posted with amazlet at 09.07.23 辛 美沙 美学出版 売り上げランキング: 41925 Amazon.co.jp で詳細を見る

もう一つのモビリティ

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Walkmanが発売されて30周年になるらしい。僕は今年31になったので、ほとんど同じ年だ。その間に、いろいろなものが持ち運べるようになったものだ。 今まで、大阪に18年、東京に約10年、そして今ニューヨークにいる。大阪の実家から、神戸の中学/高校に片道2時間(今考えるとすごいな)かけて通っていたのだが、ゲームボーイを買ってもらってゲームがその電車の中でできるようになったときには僕の生活に大きなインパクトがあった。大学で東京に出てきて一人暮らしをしはじめたときには、カセットテープやCDの段ボールを大阪から送る必要があった。もちろん本やマンガも。大学生活中にもCDは増えていったが、会社員生活をはじめて2003年にiPodを買ったときに、全てのCDをリッピングして、CD自体は処分した。その間も本やマンガは増え続け、引っ越しの荷物の半分くらいを占めるようになった。そしてニューヨークに引っ越しするときに輸送費が高いからとかなり絞って本やマンガを段ボールで数箱送った。 これまで、7,8回引っ越しをしている。なんとなくいつでも動けるようにと、モノは増やさないように生活してきたし、実際人にくらべてモノは少ないほうだと思う。 ここにきてKindleやその他電子書籍の普及、過去の書籍のスキャン、活字の電子化で、(今のところリッピングはできないものの)近い将来、なんらかの形で、僕の本やマンガもモノとして残す必要がなくなって大半を処分する日がくれば、僕の生活荷物は、パソコン、いくつかのガジェットと大半は服だけになる。その服だって、H&MやUniqloをシーズン毎のあなたのワードローブだと思えばかなり減る。もちろん寝る、食べる場所は必要で、家がなくなることはないが、ある都市のある家から別の都市の別の家に移るコストはどんどん下がっていく。 モノを持ち出せるという意味でのモビリティがWalkmanやゲームボーイのおかげで大きく向上し、ここにきてインターネット、ipod、Kindleなどのおかげでモノが電子化されていく過程で、自分の家、生活という範囲でのモビリティまでが向上しはじめている。 物理的、社会的重力の大きさは変わらないが、自分の質量を減らすことで、どんどん身が軽く自由になることができるのかもしれない。 仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書) posted with am...

Virtual Art Fairの可能性

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先週の月曜日7月14日に、日本で初めてヴァーチャルフォーラムがネット上でおこなわれた。日経BP主催の「 NETMarketing Forum 2009 VIRTUAL 」というもので、サイト自体は8月10日まで開いているようなので様子はご覧いただける(ユーザー登録必要かも)。どういうものかというと、6月30日に現実に、 品川で開かれたオンラインマーケティングに関するフォーラム のヴァーチャル版。サイト内に、講演が聞ける場所と、各企業の展示ブースがあって、展示ブースでは、簡単なプレゼン動画、展示資料のダウンロード、初日であれば、各ブースのスタッフとチャット(今回はいれられていなが、技術的には音声、ビデオチャットも可能。)して詳しい話を聞いたり、後日のミーティングをアレンジしたりもできる。シリコンバレーとイスラエルに拠点を持つ Unisfair という会社がヴァーチャルフェアのシステム提供をしていて、アメリカでは、こういう実際のフォーラムを補完する場合だけでなく、割と大企業が、ヴァーチャル単体で、ジョブフェアをおこなったり、会社が従業員向け、顧客向けの遠隔トレーニングに利用したりされはじめているらしい。 一番のメリットは、実際の展示会より安くあがるということ、遠隔地で来にくい人も、自宅会社から参加できること。また、あらかじめ各自が登録したユーザー情報がチャットなどをする際に名刺交換さながら瞬時にシェアされ、後日わざわざスキャンしたりする必要もなく、そういう意味では実際の展示より便利な部分もある。よくよく考えたら、ウェブで各企業が日々おこなっていることとあまり変わらないが、大きな違いは、イベントとして事前に周到に告知し、その日、もしくは2,3日にそのヴァーチャルイベントに人が集まり、そこではビジネスなので割とオープンに個人情報であったり、会社情報であったりを交換して実際のビジネスにつなげていきましょうといういわゆるフェア、フォーラム的な運営がされていて、新しい人とオンライン上で実際に会うというところが単なるウェブサイトとの違いか。 これをちらっと見たとき、将来的にはアートフェアも、このような補完的なヴァーチャルフェアを用意するようになるのかなあと感じた。ヴァーチャルフェアは安いと行っても、数百万円からはかかるので、予算的には、まだ世界の大きなフェアしか準備は無理かもしれな...

Sarah Jessica Parker/Bravoのアートリアリティ番組(オーディション当日)

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2週間ほど前にも、 サラ・ジェシカ・パーカープロデュースでアーティストのリアリティー番組が計画されているということを紹介した が、ちょうど、今日が、NYで2日あるオーディションの初日18日ということで、会場に行ってきた。 予想通りというべきか、予想以上というべきか、会場の前には長蛇の列で、となりの公園の周りをぐるっとアーティストの列が取り囲んで、ざっくり500人以上はいただろう。その様子は、上の写真や、 NYABに並んでいるアーティスト達のビデオをあげた ので、是非そちらをご覧ください。知り合いのアーティストが並んでいたので少し立ち話をしたところ、彼は10時開始の今回のキャスティングに8時半くらいから来ていて、それでも、100番目を少し超えたところ。みんな朝早くからがんばってきていたようだ。 NY Magazineの批評家、 ジェリー・ソルツのFacebookのページ上 (残念ながら友達しか見れないが)で、多くのアーティストが、4、5日前から、テレビ局からオーディションに参加してくれって電話がかかってきたんだけど、これどうなの?参加するべき?みたいな討論がされている。テレビ局もいいアーティストを集めるために、かなりのアーティストに電話攻勢をかけたようだ。そういうのもふくめて、結果的にはみんな半信半疑ながら、全米で数千人のアーティストはオーディションに来た訳で、バズをつくるのがうまいなあと感じる。 上のビデオを見ていただくのが一番早いが、来ていたアーティストは、以外と若いアーティストだけでなく、白髪の80年代にイーストビレッジでキースへリングや、ロバートメープルソープ達とつるんでいたようなアーティストから、カタカナで「オタク」と書いた鞄をかかえて、Nintendo DSをやっている人、全身裸にボディーペインティングを施した若い女性アーティストなど、本当に多彩。中にはシアトルからわざわざオーディションのためにNYまで来たというアーティストまでいた。アーティストが集まると通常のニューヨーカー以上に積極的で、写真やビデオをとっている僕たちを見つけては、番組関係者かもしれないとどんどん話しかけてくる。彼らと話していると、サラ・ジェシカ・パーカーのって言う話をしている人が多かったので、やはり彼女のネームバリューっていうのは大きくて、アートっていろんな意味で競争激しいなあと一目で...

こんなに楽しい現代美術がわからないという人のための入門書(藤高編)

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昨日、みたいもんのいしたにさんの ”こんなに楽しい現代美術がわからないという人のための入門書” という記事を読んでとってもうれしくなった。というのも、いしたにさんは有名ブロガーだが、いわゆるアート関係者ではなく、アートに対しては一般的な人の目線で記事を書いていたから。こういうことってあんまりなかったんじゃないかと思う。有力ブロゴスフィア(この言い回しって古いのかな)で、建築、映画に関するものはたまにあり、まあデザイン関係の話題も散見されるとして、アートに関するものってほとんどなかったような気がする。あっても村上隆のMy Lonesome CowBoyが16億円で落札されたときくらいか。 これに触発されて自分も続けと思って、はたと気がついた。このブログを読んでくださっている方の中には僕がアートについては"よく"知っている人だという前提で読んでくださってる方もいらっしゃると思う。僕は、作品や展覧会そのものはできるだけ見るようにしているし、まあ割と見ているほうだとは思うが、実は、アートに関する本はほとんど読んでいなかったことに今更ながら気がついておどろいた。 さて、それでもその少ない中で、あまり説得力がないが、1冊あげろといわれれば、これ。 アート:“芸術”が終わった後の“アート” (カルチャー・スタディーズ) posted with amazlet at 09.07.15 松井 みどり 朝日出版社 売り上げランキング: 9387 Amazon.co.jp で詳細を見る 上野の森美術館の、高橋コレクションの「ネオテニー・ジャパン」が一人のコレクターによって芯が通っていて、現代アートになじみがない人にとっても取っ付き易い側面があるとすれば、水戸芸術館ではじまり、原美術館でも開催された、一人の批評家の松井みどりによって芯が通った「マイクロポップ」もまた一つのまとまりとして取っ付き易いのではないだろうか。松井みどりは、歴史を記録するだけではなく、歴史を紡ぎだしてもいる。その松井みどりが現代アートの”教科書”として書いた本書は20世紀以降のアート”ヒストリー”を概観できる数少ない本で、現代アートの展示をいくつか見たんだけど、なんか頭がまとまらないという人に特におすすめ。日頃見に行く現代アート展覧会が点だとすれば、この本がその点同士を繋ぐ大きな助けになってく...